機能
- Scan-Tool、ワークショップテスタおよび高度な開発機能
- K-Line、CAN、CAN-FDおよびFlexRay
- すべての一般的な診断プロトコルのサポート
- ODXのサポート
- SAE J1979およびSAE J1939に準拠するOBDII/EOBD/HD-OBDScan-Tool
- ISO 27145 WWH-OBD(WorldWide Harmonized-Onboard Diagnostics)をサポート
- データを保存して値を記録する便利な機能
- さらに処理を行うためのデータのXML出力
- フラッシュプログラミングのためのオプションプラグイン
- ASAP-3、DDEおよびWebサービスインターフェースによる自動化
- D/A変換器RAdioによる計測値出力
- DiagRA MおよびDiagRA Cと連携して計測およびキャリブレーションを実行
メリット:
- 開発者向けの分かりやすいECU診断
- 広範囲の文脈依存型ヘルプ
- DiagRA MおよびDiagRA Cと連携して計測およびキャリブレーションを実行
DiagRA Dは、直感的に操作でき特に分かりやすい総合診断ツールとして、世界中で8000社を超えるユーザに使用されていますDiagRA Dの機能範囲は、以下の3つの基本区分に分けられます。
1. ワークショップ診断
2. OBDII/EOBD/HD-OBD診断用のScan-Tool
3. 高度な開発機能
ワークショップ診断機能は、自動車メーカー各社向けに調整されるプログラムのユーザ固有の部分です。この機能は、車両内部のすべてのECUに使用できます。ユーザはECUが使用する診断プロトコルおよびバスシステムを選択するだけです。
車両タイプによって、さまざまな診断機能を利用できます。
Scan-Tool機能は、SAE J1979(OBDII/EOBD)およびSAE J1939(HD-OBD)に準拠する形で実装されています。
SAE J1979スキャンツール機能は、規格団体が定める10のサービスすべて(サービス$01~$0A)およびすべてのサブ機能(PID)をサポートしています。SAE J1939 スキャンツール機能は、必要な診断メッセージおよびパラメータグループをサポートしています。OBD関係のすべての制御ユニットの結果は自動的に表示されます。また、サポートされているすべてのサービスおよびサブ機能の表を表示することもできます。
新機能
ISO 27145によるWWH-OBD(WorldWide Harmonized – Onboard Diagnostics)のサポートも、この機能グループの一部です。標準的なWWH-OBDの目的は、地域ごとの車両オンボード診断規格を世界標準規格に置き換えることです。
高度な開発機能は、開発エンジニア向けに設計されています。高度な開発機能を使用すると、内部フォールトメモリ全体を読み出して表示し、診断機能のステータスを表示し、RAMセル、調整IDフィールドなどを読み出すことができます。
このためには、DAMまたはA2L形式の制御デバイス記述ファイルが必要です。表示マスク(IUMPR/比率の値など)の特別な調整は、Robert Bosch GmbHやMotronic EDC/MED 17、ContinentalのSIMOSなどのエンジン制御ユニットで行うことができます。他のECUメーカー向けのカスタマイズについても常に可能で、実際に何度も行われています。
乗用車、オートバイ、トラック、バス用診断ソフトウェア
その他のプログラム機能:
- 調整可能なパラメータを使用した自動および手動計測
- 記録を目的としたTXT、XML、Excel互換CSVファイルなどの各種形式でのデータ保存
- DDEおよびASAP-3インターフェースや(ASAM HIL API定義に準拠する)いわゆるWebサービスを介して試験台またはシミュレータに接続する自動化オプション
- KWP2000(K-Line、CAN TP2.0およびISO-CAN)、UDS(ISO-CAN)およびUDS(FlexRay)を使用するフラッシュプログラミング向けのオプション。データソースとしてSGMおよびODXコンテナならびにHEX/S19/BIN/ MOTファイルを使用可能です。また、部分フラッシュプログラミングおよびDDEおよびWebサービスリモート制御によるフラッシュプログラミングも可能です。
- スクリプトのプログラミングおよび実行、ログファイルデータ解析、および値の再生のための新しい2つのオプションプラグイン。
- DBCおよびUEFファイルに記述された未加工のCANメッセージの表示および転送
- プロジェクト履歴に自動配置できるODXプロジェクト記述ファイル用のパラメータ設定可能なインポートモジュール
- 規格(FTP75、NEFZなど)に沿った運転を実現するドライブコントロールステーション機能または診断セッションで取得した自由に選択可能な値を使用する自己定義ドライビングサイクル
- ドイツ語、英語、フランス語、ポーランド語、スペイン語、イタリア語、チェコ語、およびハンガリー語をサポート
技術データ
- DiagRA DはWindows 7/10(32/64bit)で動作可能
- K-Line、CANおよびFlexRay(ISO14230(KWP2000)、ISO15765、ISO14229(UDS)など)、ならびにGMLAN上の各種診断プロトコルのサポート
- RS232またはUSBポートのシンプルなレベル変換器ケーブルを使用したK-Line診断
- 複数のCANおよびマルチバスインターフェースデバイスのサポート
– I+ME Actia XSファミリ
– Vector CANcard X/XL、CANcase XL、ETAS CAN-link I/II
– Kvaser CANアダプタシリーズ
– SAE J2534(v0202およびv0404)に準拠したPassThruデバイス
– SAE J1939プロトコル用RP1210 APIに準拠したデバイス
– ISO 22900-2以降のD-PDU-APIとのインターフェースのサポート
– Siemens BlueVCI
– IXXAT CANインターフェースデバイス - FlexRayバスアクセスのためのFlexCard Cyclone II SEサポート
- 当社の新しいD/A変換器RAdioによる正規化されたアナログシグナルとしての計測値の出力
取得した診断計測値は、計測オプションDiagRA Mでグラフィックや数字を使用して処理できます。データはCSV、TXTまたはMDF/DATファイル形式でエクスポートできます。
DiagRA Dには、SAE J1699-3 OBDII準拠テストケース向けにテストシーケンスを変換するためのOpen-Source(GPL)DOSツールが付属しています。ユーザは以下の機能でサポートされます。
- 入出力用のグラフィカルユーザインターフェース
- J1699-3命令を複数の言語に翻訳(現時点では英語、ドイツ語)
- 構造概要および検索機能を持つログファイルビューア
- ログファイルの複雑な解析およびXMLファイルへの出力を行うためのログファイルフォーマッタ。XMLファイルはブラウザに表示する為やPDFファイルを生成するために使用できます。PDFファイルには解析結果と元のログファイルの内容が含まれます。
Open Source ToolはSAEによって唯一の承認ツールとして許可されており、SAEの代わりに維持管理されています。SAE J1699-3拡張モジュールは、オープンソースソフトウェアの使用規制に従って追加機能として無料で入手できます。このため、この機能の長期的な入手可能性は保証できません。ただし、経済的および技術的に可能なかぎり、当社はこのモジュールの維持管理と調整を行っていく予定です。
DiagRA Dを使用するには、RA Consultingが生成した特殊なソフトウェアライセンスキーが必ず必要です。ワークショップ診断機能、高度な開発機能およびフラッシュオプションは、RA Consultingが定めるユーザグループにのみ提供されます。
DiagRA D for Windows CEというバージョンも提供されています。このバージョンでは、ワークショップ診断は全機能範囲が提供され、Scan-Toolおよび開発機能の範囲は通常バージョンより狭くなっています。Scan-Tool機能は、Silver Scan-Toolという名前で別のツールとして購入することもできます。